黄月-ko duki-

【創作地域】大阪府　中之島バラ園
【作品種類】アクリルアート/キャンバス
【作品サイズ】F10(53.0cm×45.5cm)

■ 作品コンセプト/解説
この作品は、大阪府にある中之島バラ園に咲き誇る、鮮やかな黄色のバラたちを描きました。

陽光を浴びて輝く黄色の花弁は、見ているだけで心が明るくなるような、希望に満ちたエネルギーを表現しています。

しかし、画面をよく見ると、左右に描かれたバラは、その花びらの形状や色の濃淡が微妙に異なっているのでどうぞ芽を凝らしてご覧ください。

これは、中之島バラ園に植えられている複数の種類の黄色のバラを、それぞれの個性に合わせて丁寧に描き分けました。一見すると同じように見える黄色いバラの中にも、多様な表情が存在することを示唆し、それぞれの花が持つ固有の美しさを捉えようと試みました。

背景の緑は、生命力溢れるバラの葉や、庭園の豊かな自然を想起させ、黄色の花々をより一層際立たせる役割を果たしています。
この作品を通して、何気なく見過ごしてしまうような日常の中にこそ、目を凝らしてみることで発見できる、繊細な美しさや多様性に気づいていただければ幸いです。

■ 視覚的な特徴
画面全体は、生き生きとした黄色の濃淡と、それを引き立てる深みのある緑色で彩っています。

左側に描かれたバラは、幾重にも重なる花びらがふっくらと丸みを帯び、明るいレモンイエローが特徴的です。

筆のタッチも比較的柔らかく、光を浴びて優しく開いた花の様子を表現しています。

一方、右側のバラは、ややシャープな印象の花びらが特徴で、中心に向かって色が濃くなるようなグラデーションが見られます。力強い筆致で、堂々と咲き誇る姿を表現しています。

背景の緑は、単調ではなく、濃い緑、黄緑、青緑など、様々な色が混ざり合い、奥行きと自然な陰影を生み出しています。
点在する細やかな色彩の粒子は、光の反射や空気感を表現しています。

画面全体を覆うように描かれたバラの花々は、それぞれの方向を向き、重なり合いながらも、その存在感を主張しています。
見る角度によって、異なる表情を見せる黄色の花と、それを支える緑のコントラストが、豊かな視覚的体験を与えてくれます。

■ 制作背景・エピソード
中之島バラ園を訪れた際、陽の光を浴びてまばゆく輝く黄色のバラの群生に、強い感銘を受けました。

その美しさをキャンバスに留めたいという衝動に駆られましたが、単に見たままを描くのではなく、そこで感じた感動や、それぞれのバラが持つ個性を表現したいと考えました。

特に印象的だったのは、同じ黄色でありながら、花びらの形や色合いが微妙に異なる様々な種類のバラが、互いに調和しながら咲いている様子でした。

そこで、それぞれのバラを注意深く観察し、その違いを捉えながら描き分けることに挑戦しました。

明るい陽光の下で、花びら一枚一枚の微妙な色の変化や、光と影のコントラストを追い求める作業は、集中力が必要でしたが、同時に非常に楽しい時間でした。

この作品を通じて、中之島バラ園で感じた、生命の力強さ、そして多様な美しさを共有できればと思っています。

■ おすすめの飾り方
この作品は、リビングやダイニングなど、明るく開放的な空間に飾るのがおすすめです。黄色の色彩は、空間に活気と温かさをもたらし、見る人の気持ちを明るくしてくれるでしょう。白い壁に飾れば、黄色のバラの鮮やかさが際立ち、空間のアクセントになります。木製の家具との相性も良く、ナチュラルで優しい雰囲気の空間を演出できます。
また、玄関に飾るのも良いでしょう。訪れる人を明るく迎え入れ、ポジティブな印象を与えてくれます。自然光が入る場所に飾ると、時間帯によって変化する光の当たり具合で、バラの表情が異なって見えるのも魅力です。季節を問わず、一年を通して、空間に彩りと安らぎを与えてくれる作品です。